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スペイン / DO

ウティエル・レケナ

Utiel-Requena DO

バレンシア内陸のDO。「ヴェンディミア・イニシアル」が「収穫の最初の10日間」という時間の窓で定義されている。地場のボバルだけが名指しで高い収量枠を持つ。

規定で認められている品種

生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。

黒ぶどう・共通

白ぶどう

規定の要点

  • 優先品種(preferentes)を「除外リスト」で定義している。「アルバリーニョ、カベルネ・フラン、モスカテル・デ・グラノ・メヌード、ヴィオニエ、チャレッロ以外のすべてを優先品種とみなす」という書き方
  • 「Superior」は優先品種を合計85%以上(個別の品種を指定しない)
  • 収量は仕立て別×品種別の6通り。株仕立て(vaso)は赤7,500kg/ha(55.50hl/ha)・ボバル8,600kg/ha(63.64hl/ha)・白9,900kg/ha(73.26hl/ha)。垣根仕立て(espaldera)は赤9,100kg/ha(67.34hl/ha)・ボバル10,500kg/ha(77.70hl/ha)・白12,000kg/ha(88.80hl/ha)
  • 搾汁はぶどう100kgあたり74Lまで
  • 最低実効アルコール度数(adquirido)は赤10.5%vol、白10%vol、高品質スパークリング11%vol、アロマティック・スパークリング6%vol、微発泡7%vol、酒精強化酒15%vol(総17.5%vol)、低アルコール4.5%vol
  • クリアンサは赤24か月(うち樽6か月以上)、白・ロゼ18か月(うち樽6か月以上)。レセルバは赤36か月(樽12か月以上)、白・ロゼ24か月(樽6か月以上)。グラン・レセルバは赤60か月(樽18か月以上)、白・ロゼ48か月(樽6か月以上)
  • 特別表示にヴェンディミア・イニシアル(Vendimia Inicial)=収穫の最初の10日間に穫ったぶどうから造ったワイン、スペリオール、ボバルの品種表示、マドゥラード、ボバル・アルタ・エクスプレシオンがある

この産地でわかったこと

「ヴェンディミア・イニシアル」が、収穫の最初の10日間という“時間の窓”で定義されています。当サイトの産地の中で、熟成期間でも品種でも樹齢でもなく収穫した日を条件にした区分はここだけです。もうひとつ、地場のボバルだけが名指しで高い収量枠をもらっています。株仕立てでほかの赤が7,500kg/haのところボバルは8,600kg/ha、垣根仕立てでは9,100kg/haに対して10,500kg/ha。さらに「ボバル・アルタ・エクスプレシオン」という品種専用の品質区分まであります。そして優先品種の定義のしかたが変わっていて、「この5品種以外は全部が優先品種」という裏側からの書き方になっています。

出典

生産規定スペイン農業・漁業・食料省(MAPA)— DOP Utiel-Requena 生産規定
https://www.mapa.gob.es/dam/mapa/contenido/alimentacion/temas/calidad-agroalimentaria/2017-calidad-diferenciada/nuevo_denominaciones/pliegos-de-condiciones/pliego-condiciones-vinos/dops/utiel-requena_2023_05_09.pdf根拠はバレンシア州令 Orden 2/2011(Orden 4/2011 で改正)。優先品種の定義、仕立て別の収量、アルコール度数、クリアンサ等の月数、ヴェンディミア・イニシアル(2026年10月6日に確認)「Todas las variedades se consideran preferentes excepto: Albariño, Cabernet Franc, Moscatel de grano menudo, Viognier y Xarel.lo.」

規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。フランスのAOCについては、INAOが公開する生産規定に改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。イタリアは農業・食料主権・森林省(Masaf)が公開する統合版の生産規定、スペインは農業・漁業・食料省(MAPA)または州の所管機関・統制委員会が公開する生産規定、ポルトガルはブドウ・ワイン研究所(IVV)とドウロ・ポルトワイン協会(IVDP)が公開する生産規定・技術仕様書、オーストリアは連邦法令情報システム(RIS)のDAC法令と連邦農林・地域・水資源省(BMLUK)が公開する製品仕様書を使っています。ドイツは欧州委員会のeAmbrosiaに登録された製品仕様書(Technische Unterlage)を使っています。アメリカのAVAは電子連邦規則集(eCFR)の27 CFR Part 9 が条文で、承認の根拠は制定時に連邦官報(Federal Register)に載った最終規則の前文にあります。1994年より前の最終規則は連邦官報のサイトに収録がないため、アルコール・タバコ税貿易局(TTB)が自ら公開しているPDFを使っています。