ポルトガル最初のスパークリング専門のDOP。泡の最低アルコール度数を白と同じ11%volに置いている——泡を「安いほうの製品」として扱っていない。
規定で認められている品種
生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。
この規定書には版も日付もPDO-PT番号も書かれていません(根拠は2012年と2017年のPortaria)。また品種表の色(白・黒・ロゼ)の内訳は読み取りが安定しなかったため、上の色分けは目安としてご覧ください(総数40行は複数回の読みで一致しています)。
黒ぶどう・共通
- トゥリガ・ナシオナル原文表記: Touriga-Nacional
- トゥリガ・フランカ原文表記: Touriga-Franca
- テンプラニーリョ(アラゴネス)原文表記: Aragonez
- ピノ・ノワール原文表記: Pinot-Noir
- メルロー原文表記: Merlot
- カベルネ・ソーヴィニヨン原文表記: Cabernet-Sauvignon
- バガ原文表記: Baga
- ジャエン原文表記: Jaen
- ヴィニャン原文表記: Vinhão
白ぶどう
- マルヴァジア・フィナ原文表記: Malvasia-Fina。当サイトに品種ページはまだありません
- ビカル原文表記: Bical
- セルシアル原文表記: Cercial
- ゴウヴェイオ原文表記: Gouveio
- フォルガザン原文表記: Folgasão
- コデガ・ド・ラリーニョ原文表記: Códega-do-Larinho
- アリント原文表記: Arinto
- ピノ・ブラン原文表記: Pinot-Blanc
- リースリング原文表記: Riesling
- ゲヴュルツトラミネール原文表記: Gewürztraminer
- ピノ・グリ原文表記: Pinot-Gris
規定の要点
- 規定書は品種を推奨/認可に分けていない。品種コード・主名称・別名・色を持つ40行の表
- 品種名をラベルに出すときの比率の規定はない
- 収量は赤80hl/ha、白・ロゼ90hl/ha。原文が「hl/ha」という単位記号そのもので書いている当サイトで唯一の産地
- 最低実効アルコール度数(adquirido)は赤11.5%vol/白・ロゼ11%vol/スパークリング11%vol
- 果汁の最低自然アルコール度数(natural)は赤10.5%vol/白・ロゼ10%vol/スパークリング用ベース10%vol
- 門出のリキュール(licor de expedição)を加える前に、瓶内で9か月以上の熟成
この産地でわかったこと
泡の最低アルコール度数が11%volと、白と同じに置かれています。ほかのポルトガルの産地はスパークリングを一段低く設定していて、テージョは10.5%vol、パルメラは10%vol、ブセラスは10.5%vol。ポルトガル最初のスパークリング専門のDOPらしく、泡を「安いほうの製品」として扱っていない規定です。もうひとつ、熟成の起点が「門出のリキュールを加える前に」という工程そのものに食い込んだ書き方になっています。ほかの産地が「製造日から」や単に「○か月以上」と書くのに対して、瓶内二次発酵のどの段階を指すのかまで条文が指定しています。
出典
生産規定ポルトガル ブドウ・ワイン研究所(IVV, I.P.)— DO Távora-Varosa 生産規定
https://www.ivv.gov.pt/wp-content/uploads/2026/02/DO_Tavora-Varosa.pdf根拠は Portaria n.º 151/2012 ほか。管理団体は Comissão Vitivinícola Regional Távora-Varosa。品種表、収量、アルコール度数、瓶内9か月の熟成(2026年10月6日に確認)「Antes da adição do licor de expedição, o vinho deve ter tido um estágio mínimo em garrafa de nove meses」
規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。フランスのAOCについては、INAOが公開する生産規定に改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。イタリアは農業・食料主権・森林省(Masaf)が公開する統合版の生産規定、スペインは農業・漁業・食料省(MAPA)または州の所管機関・統制委員会が公開する生産規定、ポルトガルはブドウ・ワイン研究所(IVV)とドウロ・ポルトワイン協会(IVDP)が公開する生産規定・技術仕様書、オーストリアは連邦法令情報システム(RIS)のDAC法令と連邦農林・地域・水資源省(BMLUK)が公開する製品仕様書を使っています。ドイツは欧州委員会のeAmbrosiaに登録された製品仕様書(Technische Unterlage)を使っています。アメリカのAVAは電子連邦規則集(eCFR)の27 CFR Part 9 が条文で、承認の根拠は制定時に連邦官報(Federal Register)に載った最終規則の前文にあります。1994年より前の最終規則は連邦官報のサイトに収録がないため、アルコール・タバコ税貿易局(TTB)が自ら公開しているPDFを使っています。