アラゴンのDO。hl/haの数字が、kg/haに搾汁率0.74を掛けた計算結果になっている。2025年版には脱アルコールワインのカテゴリーも入った。
規定で認められている品種
生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。
黒ぶどう・共通
- カベルネ・ソーヴィニヨン赤の主要品種
- グルナッシュ(ガルナッチャ・ティンタ)赤の主要品種 / 原文表記: Garnacha Tinta
- カリニャン(カリニェナ/マスエラ)赤の主要品種 / 原文表記: Cariñena (Mazuela)。産地名と同じ名前の品種
- メルロー赤の主要品種
- シラー赤の主要品種
- テンプラニーリョ赤の主要品種
- フアン・イバニェス赤の副品種 / 原文表記: Juan Ibáñez。当サイトに品種ページはまだありません
- ムールヴェードル(モナストレル)赤の副品種
- ビダディリョ赤の副品種 / 原文表記: Vidadillo
白ぶどう
- シャルドネ白の主要品種
- グルナッシュ・ブラン白の主要品種 / 原文表記: Garnacha Blanca
- マカベオ白の主要品種 / 原文表記: Macabeo
- カリニェナ・ブランカ白の副品種 / 原文表記: Cariñena Blanca
- マスカット・オブ・アレキサンドリア白の副品種 / 原文表記: Moscatel de Alejandría
- パレリャーダ白の副品種 / 原文表記: Parellada
- ソーヴィニヨン・ブラン白の副品種
- ベルデホ白の副品種
規定の要点
- 規定書は品種を主要品種(principales)と副品種(secundarias)に分けている
- 「Superior」は主要品種のうち1品種が85%以上。どの品種かは指定されていない
- 収量は赤8,500kg/ha(62.9hl/ha)、白9,000kg/ha(66.6hl/ha)。搾汁はぶどう100kgあたり74Lまで
- 最低実効アルコール度数(adquirido)は白・ロゼ・赤9%vol、高品質スパークリング10%vol、微発泡7%vol、酒精強化酒15〜22%vol、遅摘み13%vol、自然甘口13%vol
- 部分脱アルコールワイン(0.5〜8.5%vol)のカテゴリーがある
- クリアンサ/レセルバ/グラン・レセルバ/ノブレ/アニェホ/ランシオ/ビエホは伝統的表示として列挙されるが、月数の定義は規定書にない
この産地でわかったこと
hl/haの数字が、kg/haに搾汁率を掛けた計算結果になっています。赤は8,500kg × 0.74 = 62.9hl、白は9,000kg × 0.74 = 66.6hl。搾汁率74L/100kgがちょうど2つの単位を橋渡ししていて、規定がどう組み立てられているかが数字から透けて見えます。もうひとつ、「Superior」の意味が隣のカラタユドと正反対です。カリニェナのSuperiorは「主要品種のどれか1品種で85%」——品種は自由。カラタユドのSuperiorは「ガルナッチャ・ティンタで85%」——品種を名指しで固定。同じ伝統用語が、同じ州の中で違う意味を持っています。
出典
生産規定アラゴン州政府(Gobierno de Aragón)— DOP Cariñena 生産規定
https://www.aragon.es/documents/d/guest/pliego_condiciones_dop_carinenaOrden AGA/1228/2025(BOA 186号/2025年9月25日)。主要品種と副品種のリスト、Superiorの85%、収量と搾汁率、アルコール度数(2026年10月6日に確認)「La producción máxima admitida por hectárea será de 8.500 kilogramos de uva, para las variedades tintas, y de 9.000 kilogramos para las variedades blancas.」
規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。フランスのAOCについては、INAOが公開する生産規定に改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。イタリアは農業・食料主権・森林省(Masaf)が公開する統合版の生産規定、スペインは農業・漁業・食料省(MAPA)または州の所管機関・統制委員会が公開する生産規定、ポルトガルはブドウ・ワイン研究所(IVV)とドウロ・ポルトワイン協会(IVDP)が公開する生産規定・技術仕様書、オーストリアは連邦法令情報システム(RIS)のDAC法令と連邦農林・地域・水資源省(BMLUK)が公開する製品仕様書を使っています。ドイツは欧州委員会のeAmbrosiaに登録された製品仕様書(Technische Unterlage)を使っています。アメリカのAVAは電子連邦規則集(eCFR)の27 CFR Part 9 が条文で、承認の根拠は制定時に連邦官報(Federal Register)に載った最終規則の前文にあります。1994年より前の最終規則は連邦官報のサイトに収録がないため、アルコール・タバコ税貿易局(TTB)が自ら公開しているPDFを使っています。