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スペイン / DO

カンポ・デ・ボルハ

Campo de Borja DO

ガルナッチャの古木で知られるアラゴンのDO。熟成の月数を自前で定義していないのに、酒精強化酒だけは24か月・うち樽18か月と書いている。

規定で認められている品種

生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。

取得できたのは「公開意見聴取(información pública)」版の規定書で、確定・施行済みの統合版ではありません(PDO-ES-0180-AM04/2024年9月)。上の数値はこの変更案の本文で確認したものです。また、酒精強化酒と甘口の総アルコール・自然アルコールの値は読み取りが安定しなかったため載せていません。

黒ぶどう・共通

白ぶどう

規定の要点

  • 規定書は品種を主要品種と認可品種に分けていない(「認可品種」の単一リスト)
  • 品種名をラベルに出すときの比率の規定は、規定書の中に見つからなかった
  • 収量は赤8,000kg/ha(59.2hl/ha)、白10,000kg/ha(74hl/ha)。搾汁はぶどう100kgあたり74Lまで
  • 最低実効アルコール度数(adquirido)は白・ロゼ10%vol、赤11%vol、自然甘口13%vol、遅摘み13%vol
  • クリアンサ/レセルバ/グラン・レセルバ/アニェホ/ノブレ/クラシコ/ランシオ/スペリオール/ビエホは伝統的表示として列挙されるが、月数の定義はない
  • ただし酒精強化酒だけは24か月、うち18か月以上をオーク樽と明記されている。スパークリングは9か月

この産地でわかったこと

熟成の月数を自前で定義していないのに、酒精強化酒だけは「24か月、うち樽18か月」とはっきり書いています。つまり「書く能力がない」のではなく、クリアンサやレセルバについては意図的に国の一般規定に委ねているという構造が読み取れます。もうひとつ、認可品種にカラドックとマルセランという20世紀のフランス交配品種が入っているのが目を引きます。古木のガルナッチャで知られる産地のイメージとは逆方向の、かなり実務的な品種リストです。そして白の上限10,000kg/ha = 74hl/ha が搾汁率74L/100kgとぴったり一致していて、白については搾汁率がそのまま上限になる計算になっています。

出典

生産規定アラゴン州政府(Gobierno de Aragón)— DOP Campo de Borja 生産規定(変更案)
https://aragon.es/documents/d/guest/pc_-dop_campo_-borja_cambiosPDO-ES-0180-AM04/2024年9月の公開意見聴取版。品種リスト、収量と搾汁率、アルコール度数、酒精強化酒の熟成(2026年10月6日に確認)「veinticuatro meses, de los que dieciocho, como mínimo, serán en envase de roble」

規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。フランスのAOCについては、INAOが公開する生産規定に改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。イタリアは農業・食料主権・森林省(Masaf)が公開する統合版の生産規定、スペインは農業・漁業・食料省(MAPA)または州の所管機関・統制委員会が公開する生産規定、ポルトガルはブドウ・ワイン研究所(IVV)とドウロ・ポルトワイン協会(IVDP)が公開する生産規定・技術仕様書、オーストリアは連邦法令情報システム(RIS)のDAC法令と連邦農林・地域・水資源省(BMLUK)が公開する製品仕様書を使っています。ドイツは欧州委員会のeAmbrosiaに登録された製品仕様書(Technische Unterlage)を使っています。アメリカのAVAは電子連邦規則集(eCFR)の27 CFR Part 9 が条文で、承認の根拠は制定時に連邦官報(Federal Register)に載った最終規則の前文にあります。1994年より前の最終規則は連邦官報のサイトに収録がないため、アルコール・タバコ税貿易局(TTB)が自ら公開しているPDFを使っています。