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ポルトガル / DOP

アルーダ

Arruda

オエステ地方のDOP。収量・アルコール度数・品種リストは隣のアレンケールやトレス・ヴェドラスとほとんど同じなのに、赤の瓶詰め前の待機だけが14か月と倍近い。時間だけで格を作るという型のポルトガル版。

規定で認められている品種

生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。

品種リストは生産規定を1回しか読み取れていません。オエステ地方の4産地(オビドス・アレンケール・アルーダ・トレス・ヴェドラス)は品種のプールがほとんど同じで、読み取りのときに産地を取り違えるおそれがあります。収量・アルコール度数・熟成の数値は2回以上読んで一致を確認していますが、品種リストだけは突き合わせが済んでいません。

黒ぶどう・共通

規定の要点

  • アルーダ・ドス・ヴィーニョス、ソブラル・デ・モンテ・アグラソ(サント・キンティーノの一部)、ヴィラ・フランカ・デ・シラ(カショエイラス/カリャンドリス/サン・ジョアン・ドス・モンテスの一部)
  • 比率の規定、最低%、主要品種の指定はない。禁止品種もない
  • 収量上限は赤80 hl/ha、白90 hl/ha
  • 最低アルコール度数は実際が赤11.5%・白11%、潜在が赤11%・白10.5%
  • 赤は14か月、白は3か月の熟成を経てからしか瓶詰めできない
  • 接ぎ木後3年以上の樹

この産地でわかったこと

オエステ地方の4産地(この産地とオビドス・アレンケール・トレス・ヴェドラス)は、収量80/90、実際11.5/11、潜在11/10.5まで数字が完全に揃っています。そのうえでアルーダだけが赤に14か月を課す。アレンケールとトレス・ヴェドラスは8か月、オビドスはゼロですから、ほぼ倍です。これはバローロ38か月とバルバレスコ26か月、ソアーヴェとソアーヴェ・スペリオーレと同じ「品種は同じで時間だけ違う」型で、ポルトガルでも同じ発想が使われていることになります。地理の書き方も特徴的で、フレゲジアの一部を細かく切り取っています。サント・キンティーノの一部、カショエイラスの一部。テージョ川下流を見下ろす斜面だけを拾う書き方です。

出典

生産規定ポルトガル ブドウ・ワイン研究所(IVV)— DO Arruda 生産規定
https://www.ivv.gov.pt/wp-content/uploads/2026/02/DO_Arruda.pdfセクション2(最低アルコール度数)、4.a(潜在・熟成・樹齢)、4.b(収量)、5(地理)、6(品種)(2026年10月6日に確認)「Os vinhos tintos só podem ser engarrafados após um estágio de 14 meses e os vinhos brancos só podem ser engarrafados após um estágio de três meses」

規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。フランスのAOCについては、INAOが公開する生産規定に改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。イタリアは農業・食料主権・森林省(Masaf)が公開する統合版の生産規定、スペインは農業・漁業・食料省(MAPA)または州の所管機関・統制委員会が公開する生産規定、ポルトガルはブドウ・ワイン研究所(IVV)とドウロ・ポルトワイン協会(IVDP)が公開する生産規定・技術仕様書、オーストリアは連邦法令情報システム(RIS)のDAC法令と連邦農林・地域・水資源省(BMLUK)が公開する製品仕様書を使っています。ドイツは欧州委員会のeAmbrosiaに登録された製品仕様書(Technische Unterlage)を使っています。アメリカのAVAは電子連邦規則集(eCFR)の27 CFR Part 9 が条文で、承認の根拠は制定時に連邦官報(Federal Register)に載った最終規則の前文にあります。1994年より前の最終規則は連邦官報のサイトに収録がないため、アルコール・タバコ税貿易局(TTB)が自ら公開しているPDFを使っています。