タルン川沿いの、赤・ロゼ・白(辛口と甘口)・発泡をすべてつくるAOC。デュラスとフェル(ブロコル)の2品種が必須で、シラーだけが「単独では名乗れない」と名指しで縛られている。発泡は糖を足さないメトード・アンセストラル。
規定で認められている品種
生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。
白の比率・収量・糖度の数値は2011年ホモロゲーション版の生産規定にもとづいています。赤・ロゼの2016年改正は全国委員会の決定文で確認しましたが、改正後の統合版PDFには到達できていません。
黒ぶどう・共通
- デュラスフェルとの合計で40%以上、単独でも10%以上 / 原文表記: Duras N(cépage principal)。必須品種
- フェル(ブロコル)デュラスとの合計で40%以上、単独でも10%以上 / 原文表記: Fer N(Braucol)。必須品種
- プリュヌラール原文表記: Prunelard N。2016年の改正で補助品種から主要品種へ昇格
- シラーアッサンブラージュの70%まで / 原文表記: Syrah N。単独では名乗れず、他の主要品種と必ず混ぜる
- カベルネ・フラン
- カベルネ・ソーヴィニヨン
- ガメイ
- メルロー
白ぶどう
- ラン・ド・レル原文表記: Len de l'el B(Loin de l'Œil)。白の主要品種
- モーザック原文表記: Mauzac B。白の主要品種
- モーザック・ローズ原文表記: Mauzac rose Rs
- ミュスカデル原文表記: Muscadelle B。白の主要品種
- オンデンク原文表記: Ondenc B(cépage accessoire)
- ソーヴィニヨン・ブラン原文表記: Sauvignon B(cépage accessoire)
規定の要点
- 赤・ロゼは主要品種(デュラス/フェル/プリュヌラール/シラー)が70%以上
- デュラスとフェルは必ず植えていなければならない。2品種の合計で40%以上、それぞれ10%以上
- シラーだけは単独で仕込めない。必ず他の主要品種とアッサンブラージュし、上限は70%
- 白は主要品種(ラン・ド・レル/モーザック/モーザック・ローズ/ミュスカデル)が50%以上
- 発泡「メトード・アンセストラル」はモーザックとモーザック・ローズのみ
- 赤・ロゼは収量55hl/ha、白の辛口・発泡は60hl/ha、白の甘口(doux)は45hl/ha
この産地でわかったこと
2016年の改正で、赤の主要品種の下限が60%→70%に上がり、プリュヌラールが補助品種から主要品種へ昇格、その一方でシラーだけが「単独不可・70%まで」と名指しで縛られました。規定そのものが「シラーは外から来た品種だ」という価値判断を書いている、珍しい例です。
出典
生産規定INAO(フランス国立原産地・品質研究所)
https://extranet.inao.gouv.fr/fichier/3-PNOCDCAOCGaillac.pdfAOC「Gaillac」生産規定(PNO版、2011年3月28日)第I章 II項・V項・VIII項・IX項「Les cépages duras N et fer N sont obligatoirement présents.」
生産規定INAO(フランス国立原産地・品質研究所)
https://extranet.inao.gouv.fr/fichier/CNAOV-2016-433-Gaillac.pdfINAO全国委員会 決定 2016-433(2016年11月23日)。赤・ロゼの主要品種70%化とプリュヌラール昇格の確認に使用「Les vins mousseux « méthode ancestrale » sont élaborés par fermentation unique.」
規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。なおINAOが公開する生産規定には、改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。