トスカーナ海沿いのDOC。赤はカベルネ・ソーヴィニヨン/メルロー/カベルネ・フランを「0〜100%」で認める、イタリアでは珍しい書き方。ロッソとロッソ・スペリオーレの差は品種ではなく数字だけ。
規定で認められている品種
生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。
黒ぶどう・共通
- カベルネ・ソーヴィニヨン赤は0〜100%
- メルロー赤は0〜100%
- カベルネ・フラン赤は0〜100%
- シラー赤は0〜50%
- サンジョヴェーゼ赤は0〜50%
- その他の黒ぶどう赤は最大30%
- その他の白ぶどう白は最大40%/単一品種表示のときは15%まで
白ぶどう
- ヴェルメンティーノビアンコは0〜100%/単一品種表示は85%以上 / 原文表記: Vermentino。当サイトに品種ページはまだありません
- ソーヴィニヨン・ブランビアンコは0〜100%/単一品種表示は85%以上 / 原文表記: Sauvignon
- ヴィオニエビアンコは0〜100% / 原文表記: Viognier。ビアンコに100%まで使えるが、単一品種のボルゲリ・ヴィオニエという区分は無い
規定の要点
- タイプは ビアンコ/ヴェルメンティーノ/ソーヴィニヨン/ロザート/ロッソ/ロッソ・スペリオーレ の6つ
- 赤はカベルネ・ソーヴィニヨン0〜100%/メルロー0〜100%/カベルネ・フラン0〜100%/シラー0〜50%/サンジョヴェーゼ0〜50%。リスト外の黒ぶどうは最大30%
- 白(ビアンコ)はヴェルメンティーノ0〜100%/ソーヴィニヨン0〜100%/ヴィオニエ0〜100%、その他の白は最大40%。単一品種を名乗る「ヴェルメンティーノ」「ソーヴィニヨン」は当該品種85%以上
- 収量は 白3タイプ12t/ha、ロザート9t/ha、ロッソ9t/ha、ロッソ・スペリオーレ8t/ha。歩留まりは70%
- 収穫時の最低自然アルコール度数は 白10.50%vol/ロッソ・ロザート11.50%vol/スペリオーレ12.00%vol
- ロッソは「収穫翌年の9月1日以降でなければ売れない」という出荷解禁日で縛られる
- ロッソ・スペリオーレは最低2年の熟成(収穫翌年1月1日から起算)、うち1年以上はオーク樽
- 消費時の総アルコールと無還元エキスは ロッソ11.50%vol・22.0g/L、スペリオーレ12.50%vol・24.0g/L
この産地でわかったこと
ロッソとロッソ・スペリオーレは、品種構成がまったく同じです。格の差は収量(9→8t/ha)、最低自然アルコール(11.50→12.00%vol)、そして「2年熟成・うち1年は樽」という数字と時間だけで引かれています。もうひとつ、品種の書き方が「0〜100%」というのが変わっていて、閉じたリストの中なら配合は完全に自由、縛りは「リスト外を赤30%・白40%まで」という外枠だけ。そのためヴィオニエは白に100%まで使えるのに、「ボルゲリ・ヴィオニエ」という区分は存在しません。単独で名乗れるのはヴェルメンティーノとソーヴィニヨンの2つだけ、という非対称があります。
出典
生産規定イタリア農業・食料主権・森林省(Masaf)— Bolgheri DOP 統合版生産規定
https://www.masaf.gov.it/flex/cm/pages/ServeBLOB.php/L/IT/IDPagina/17797DM 3 novembre 2021 の通常改正を反映した統合版。第2条 品種構成、第4条 収量・最低自然アルコール、第5条 熟成と出荷解禁、第6条 消費時の分析値(2026年10月6日に確認)「Il vino a denominazione di origine controllata «Bolgheri» superiore deve essere sottoposto ad un periodo di invecchiamento di almeno due anni - a decorrere dal 1° gennaio successivo all'annata di vendemmia - di cui almeno uno in botti di rovere.」
規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。フランスのAOCについては、INAOが公開する生産規定に改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。イタリアは農業・食料主権・森林省(Masaf)が公開する統合版の生産規定、スペインは農業・漁業・食料省(MAPA)または州の所管機関・統制委員会が公開する生産規定、ポルトガルはブドウ・ワイン研究所(IVV)とドウロ・ポルトワイン協会(IVDP)が公開する生産規定・技術仕様書、オーストリアは連邦法令情報システム(RIS)のDAC法令と連邦農林・地域・水資源省(BMLUK)が公開する製品仕様書を使っています。ドイツは欧州委員会のeAmbrosiaに登録された製品仕様書(Technische Unterlage)を使っています。アメリカのAVAは電子連邦規則集(eCFR)の27 CFR Part 9 が条文で、承認の根拠は制定時に連邦官報(Federal Register)に載った最終規則の前文にあります。1994年より前の最終規則は連邦官報のサイトに収録がないため、アルコール・タバコ税貿易局(TTB)が自ら公開しているPDFを使っています。