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スペイン / DO

アルランサ

Arlanza

ブルゴス県南西部、標高750〜1,200mの高地。ブルゴーニュ型の村名ヒエラルキーをスペインのDOに持ち込み、「村名を名乗れる村」を生産規定で3つに固定している。

規定で認められている品種

生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。

クリアンサ・レセルバ・グラン・レセルバ・ロブレ・フェルメンタド・エン・バリカの熟成月数は、この生産規定の本文には書かれていません。国内規範とE-Bacchusへの参照になっているため、一次資料としてこのPDFからは取れません。また市町村の完全な一覧も取得できませんでした。60を超える市町村があり、読み取りで確定できたのは主要な6町だけです。

黒ぶどう・共通

規定の要点

  • ブルゴス県南西部とパレンシア県南東部。コバルビアス、サント・ドミンゴ・デ・シロス、レルマ、パレンスエラ、バルタナス、ビラビウダスなど60超の市町村
  • 標高750〜1,200m。東部は砂壌土でpHは塩基性、カルシウム含量が高い。パラモス・デル・セラート帯は活性石灰を含む
  • 対象はカテゴリ1(ワイン)とカテゴリ16(過熟ぶどうワイン)
  • 白はアルビーリョ・マヨールとビウラだけで作る(比率ではなく品種の完全限定)
  • 赤は赤品種(ティンタ・デル・パイス/ガルナッチャ・ティンタ/メンシア/カベルネ・ソーヴィニヨン/メルロー/プティ・ヴェルド)を75%以上
  • ロゼは赤品種を50%以上
  • 収量上限は白品種10,000 kg/ha(72.00 hl/ha)、赤品種7,000 kg/ha(50.40 hl/ha)
  • 搾汁率はぶどう100 kgからワイン72リットル、例外的に74リットルまで
  • 最低アルコール度数(実際/潜在)は白10.5%/10.5%、ロゼ11.0%/11.0%、赤のホベンとマセラシオン・カルボニカ11.5%/11.5%、熟成させた赤12.0%/12.0%、甘口の赤11.5%/11.5%、過熟ぶどうの赤だけ実際12%/潜在15%
  • 熟成の起算は収穫年の11月1日から
  • 植栽密度の下限は1haあたり2,000株
  • 「ビノ・デ・プエブロ」はその小地理単位の区画から85%、「ビノ・デ・ビリャ」はその市町村の区画から100%。ビリャを名乗れるのはレルマ/コバルビアス/サンタ・マリア・デル・カンポの3町だけ
  • ビノ・デ・プエブロとビノ・デ・ビリャは収量が20%減る
  • 収穫年のラベル表示が、このDOのすべてのワインで義務
  • ぶどうの運搬トレーラーはステンレスまたは食品用エポキシ塗装でなければならない
  • 瓶詰めは生産地域内の醸造所で行わなければならない

この産地でわかったこと

ブルゴーニュ型の村名ヒエラルキーをスペインのDOに持ち込んでいる産地です。「ビノ・デ・プエブロ」は小地理単位から85%、「ビノ・デ・ビリャ」は市町村から100%、と比率が二段になっていて、さらにビリャを名乗れる村をレルマ/コバルビアス/サンタ・マリア・デル・カンポの3つに生産規定で固定している。村名の階層を作るだけでなく、「どの村が村名を名乗れるか」まで条文で決めているわけです。もうひとつ、過熟ぶどうワイン(カテゴリ16)を正式タイプに持ち、そこだけ実際12%/潜在15%と差をつけている。当サイトのスペインの産地で、酒精強化でないワインに実際と潜在の差がある規定はここだけで、規定の上で残糖の存在を前提にしていることになります。隣のシガレスが全タイプで両者を同値にしているのと正反対です。収穫年のラベル表示が全ワインで義務なのも珍しく、多くのDOでは任意です。

出典

生産規定カスティーリャ・イ・レオン州農業技術研究所(ITACyL)— DOP Arlanza 生産規定 rev. 3.2
https://www.itacyl.es/documents/20143/342640/PPC+DOP+ARLANZA+rev.+3.2+%281%29.pdf/7b70fcb9-3e35-150a-ec4b-a507b3ddaa23?t=1780561917245PDO-ES-A0613。第3.a節(植栽密度)、第3.b節(搾汁率・伝統的表示)、第4.1節(地理)、第5.1節(収量)、第5.3節(下位地理名の減収)、第6節(品種)、第7.a.1節(標高・土壌)、第8.b節(瓶詰め・ラベル・ビノ・デ・プエブロとビリャ)(2026年10月6日に確認)「el vino amparado haya sido elaborado con un 100% de uvas procedentes de parcelas ubicadas en dicho municipio o pedanía」

規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。フランスのAOCについては、INAOが公開する生産規定に改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。イタリアは農業・食料主権・森林省(Masaf)が公開する統合版の生産規定、スペインは農業・漁業・食料省(MAPA)または州の所管機関・統制委員会が公開する生産規定、ポルトガルはブドウ・ワイン研究所(IVV)とドウロ・ポルトワイン協会(IVDP)が公開する生産規定・技術仕様書、オーストリアは連邦法令情報システム(RIS)のDAC法令と連邦農林・地域・水資源省(BMLUK)が公開する製品仕様書を使っています。ドイツは欧州委員会のeAmbrosiaに登録された製品仕様書(Technische Unterlage)を使っています。アメリカのAVAは電子連邦規則集(eCFR)の27 CFR Part 9 が条文で、承認の根拠は制定時に連邦官報(Federal Register)に載った最終規則の前文にあります。1994年より前の最終規則は連邦官報のサイトに収録がないため、アルコール・タバコ税貿易局(TTB)が自ら公開しているPDFを使っています。