winovibe

スペイン / DO

リベイラ・サクラ

Ribeira Sacra

リベイラ・サクラ(Ribeira Sacra)はスペインのDO。規定に17品種が列挙されている。比率が決まっているのはメンシア(赤は70%以上(主要品種))など17品種。当サイトは一次資料3件から引いている。

ミーニョ川とシル川の峡谷、粘板岩の段々畑。サブゾーンは5つ。収穫は全量手摘みが義務で、使ってはいけない機械が機構名で指定されている。樽の容量上限が赤500リットル・白600リットルと色で分かれる。

規定で認められている品種

生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。

黒品種の収量上限は、版によって数値が違います。ガリシア食品品質庁(AGACAL)が置いている2024年5月版は9,500 kg/ha(65.55 hl/ha)、統制委員会が公開している2025年2月7日の決議版は7,500 kg/ha(51.75 hl/ha)です。どちらも搾汁率69リットルと内部で整合するので、読み取りの誤りではなく収量上限が引き下げられた改正と判断しました。当サイトは日付の新しい2025年2月版を採用しています。白の12,000 kg/haは両版で一致します。最低アルコール度数は、生産規定本体の表がスペイン語版・ガリシア語版の両方で読み取れなかったため、単一文書と2025年2月の決議版から取っています。そのうち総アルコール度数は決議版1文書にしか記載がありません(実際は2文書で一致)。植栽密度と標高は、確認した4つの文書すべてに記載がありません。PDO番号も生産規定には印字がなく、農業省の登録証明書から取っています。

黒ぶどう・共通

  • メンシア赤は70%以上(主要品種)
  • ゴデーリョ主要品種
  • アルバリーニョ主要品種
  • トレイシャドゥーラ主要品種
  • ロウレイラ主要品種
  • ドナ・ブランカ主要品種
  • トロンテス主要品種
  • ブランコ・レヒティモ主要品種
  • カイーニョ・ブランコ主要品種
  • ブランセリャオ主要品種
  • メレンサオ主要品種
  • ソウソン主要品種
  • カイーニョ・ティント主要品種
  • ガルナッチャ・ティントレラ二次品種
  • モウラトン二次品種
  • テンプラニーリョ二次品種
  • グラン・ネグロ二次品種

規定の要点

  • PDO-ES-A1128(登録 2004年4月14日)。ガリシア州ルーゴ県とオウレンセ県
  • サブゾーンは5つ(アマンディ/チャンターダ/キローガ=ビベイ/リベイラス・ド・ミーニョ/リベイラス・ド・シル)
  • ミーニョ川とシル川(支流はカベ、マオ、ビベイ、ブバル)。粘板岩の基盤の上の沖積土。チャンターダとミーニョ・シル渓谷の一部は花崗岩質。酸性が強く排水良好
  • 急斜面の段々畑(バンカレス/ムラス/ソカルコス)
  • 「リベイラ・サクラ・スンムム」は主要品種を85%以上。「リベイラ・サクラ」の赤はメンシアを70%以上。ロゼは黒の主要品種を85%以上
  • 収量上限は黒品種7,500 kg/ha(51.75 hl/ha)、白品種12,000 kg/ha(82.80 hl/ha)
  • 搾汁率はぶどう100 kgからワイン69リットル以下(当サイトのスペインで最も厳しい)。ロゼだけ40リットルという別枠
  • 最低アルコール度数(実際/総)は赤11%/11%、白とロゼ11%/11%、バリカとガルダの赤12%/12%、バリカとガルダの白12%/12%
  • 総酸度は全タイプ4 g/l以上(酒石酸換算)
  • 熟成の月数が規定の本文にある。「バリカ」の赤は容量500リットル以下の樽で6か月以上、白は600リットル以下の木樽で3か月以上。「ガルダ」は赤7か月以上、白4か月以上
  • 収穫は全量手摘み(íntegramente de forma manual)
  • アルキメデススクリュー式の連続圧搾機と、高速遠心式の圧搾機の使用は禁止
  • オーク材のチップの使用は全面禁止
  • ロゼの浸漬は最大48時間(下限ではなく上限)
  • 番号入りの裏ラベルを統制委員会が供給し、市販するボトル全数に義務
  • サブゾーン名を表示できるのは、ぶどうも醸造もそのサブゾーン内で完結した場合のみ。瓶詰めは産地内の指定教区で義務
  • ベネディクト会・シトー会との結びつき。「リボイラ・サクラータ」の初出文献は1124年。ヨーロッパ山岳ブドウ栽培協会に加盟していることを規定本文が言及している

この産地でわかったこと

樽の容量上限が色で分かれています。「バリカ」の赤は500リットル以下、白は600リットル以下。コンカ・デ・バルベラが全タイプ330リットル以下と一律なのに対して、ここは赤のほうに小さい樽を求めている。樽が小さいほど木の影響が強く出るので、赤には木を利かせ、白には控えさせる設計です。収穫は全量手摘みが義務で、これは段々畑に機械が入らないからですが、規定がそれを義務として書いているところに、この産地の性格が出ています。禁止機械の書き方はモンテレイと完全に同じ機構名の指定(アルキメデススクリュー式、高速遠心式)で、ガリシアの生産規定に共通する書式のようです。シエラ・デ・サラマンカが同じ趣旨を「連続圧搾機」で括っているのと対照的です。搾汁率69リットルは当サイトのスペインで最も厳しく、ロゼだけ40リットルという別枠を設けて、ロゼを赤の副産物として薄く取らせない設計になっています。

出典

生産規定リベイラ・サクラ統制委員会 — 2025年2月7日の決議(生産規定の改正承認)
https://ribeirasacra.org/media/documentos/25 02 18 Pliego de Condiciones.pdf最新版。収量上限(黒7,500 kg/ha)、最低アルコール度数(実際と総)、分析値(2026年10月6日に確認)

生産規定ガリシア食品品質庁(AGACAL)— DOP Ribeira Sacra 生産規定(2024年5月版)
https://agacal.xunta.gal/sites/default/files/calidade-alimentaria/vinos/Pliego-condiciones-DOP-Ribeira-Sacra-mayo-2024_ES.pdfサブゾーン・品種・比率・搾汁率・熟成月数と樽容量・手摘み・禁止機械・裏ラベル(2026年10月6日に確認)「tiempo mínimo de 6 meses en barricas de hasta 500 litros」

生産規定スペイン農業・漁業・食料省(MAPA)— DOP Ribeira Sacra 登録証明書
https://www.mapa.gob.es/images/es/g_ribeirasacra-certificateofregistration-ao-1176_tcm30-647747.pdfPDO-ES-A1128(登録 2004年4月14日)。ファイル名の ao-1176 と本文の番号は一致しないため、本文の記載を採用(2026年10月6日に確認)

規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。フランスのAOCについては、INAOが公開する生産規定に改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。イタリアは農業・食料主権・森林省(Masaf)が公開する統合版の生産規定、スペインは農業・漁業・食料省(MAPA)または州の所管機関・統制委員会が公開する生産規定、ポルトガルはブドウ・ワイン研究所(IVV)とドウロ・ポルトワイン協会(IVDP)が公開する生産規定・技術仕様書、オーストリアは連邦法令情報システム(RIS)のDAC法令と連邦農林・地域・水資源省(BMLUK)が公開する製品仕様書を使っています。ドイツは欧州委員会のeAmbrosiaに登録された製品仕様書(Technische Unterlage)を使っています。フランスの一部の産地も、eAmbrosiaに登録されたEU登録版の技術仕様書を使っています。これは改正案(PNO版)が混ざらない代わりに要約文書なので、最低糖度や品種の比率が記載されていないことがあり、その場合はその旨を書いています。アメリカのAVAは電子連邦規則集(eCFR)の27 CFR Part 9 が条文で、承認の根拠は制定時に連邦官報(Federal Register)に載った最終規則の前文にあります。1994年より前の最終規則は連邦官報のサイトに収録がないため、アルコール・タバコ税貿易局(TTB)が自ら公開しているPDFを使っています。