winovibe

アメリカ / AVA

ナパ・ヴァレー

Napa Valley

ナパ・ヴァレー(Napa Valley)はアメリカのAVA。制度として品種を定めていない。当サイトは一次資料4件から引いている。

カベルネ・ソーヴィニヨンが作付の約54%を占める。赤が80%、白が20%。34品種以上が植えられているが、実態としてはカベルネの産地。

実際に多く植えられている品種

AVA(アメリカ政府承認ぶどう栽培地域)は、27 CFR Part 9 で境界を定めただけの地理的指定です。どの品種を植えてよいか、収量はいくらか、といった規定は含まれません。縛りがあるのはラベル表示の側で、品種名を書くならその品種75%以上、AVA名を書くならそのAVA産のぶどう85%以上、が連邦規則で決まっています。以下は規定の列挙ではなく、栽培面積の実態です。

Napa Valley Vintners は上記の品種別作付の調査年を公表していません。より年次のはっきりした数値として、ナパ郡の2025年作物報告も制度欄に併記しています(ただし対象はAVAではなく郡全域)。

黒ぶどう・共通

白ぶどう

制度上の位置づけ

  • AVAは境界の指定であって、品種・収量・醸造法を定める規定は含まれない(27 CFR 4.25(e)、Part 9)
  • ラベルに単一品種名を表示するには、その品種由来が75%以上必要(27 CFR 4.23(b))
  • AVA名を表示するには、そのAVA内で栽培されたぶどう由来が85%以上、かつそのAVAが所在する州内で仕上げられている必要がある(27 CFR 4.25(e))
  • ナパ郡の2025年作物報告では、カベルネ・ソーヴィニヨン23,783エーカー、シャルドネ5,022エーカー、メルロー3,283エーカー、カベルネ・フラン1,185エーカー(結果樹面積。対象はAVAではなく郡全域)

この産地でわかったこと

AVAは境界の指定だけで、品種・収量・醸造法の規定を含みません。縛っているのは表示のルールで、単一品種名なら75%以上、AVA名ならそのAVA産85%以上。「どう造るか」ではなく「何と名乗ってよいか」だけを決める制度で、ヨーロッパの呼称とは出発点そのものが違います。

出典

統計・制度eCFR(米国政府出版局)
https://www.ecfr.gov/current/title-27/chapter-I/subchapter-A/part-4/subpart-C/section-4.2327 CFR 4.23(b) 品種名表示の最低比率「not less than 75 percent of the wine is derived from grapes of that variety」

統計・制度eCFR(米国政府出版局)
https://www.ecfr.gov/current/title-27/chapter-I/subchapter-A/part-4/subpart-C/section-4.2527 CFR 4.25(e) AVAの定義と85%ルール「Not less than 85 percent of the wine is derived from grapes grown within the boundaries of the viticultural area.」

統計・制度Napa Valley Vintners(ナパ・ヴァレー生産者協会)
https://napavalley.wine/fast-facts品種別の作付エーカーと比率。ページに調査年の記載がない「more than 34 different wine grape varieties grow in the Napa Valley」

統計・制度Napa County Agricultural Commissioner(ナパ郡農務長官)
https://www.napacounty.gov/m/newsflash/home/detail/8642025年作物報告。郡全域の結果樹面積「Cabernet Sauvignon: 23,783 bearing acres; Chardonnay: 5,022 bearing acres」

規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。フランスのAOCについては、INAOが公開する生産規定に改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。イタリアは農業・食料主権・森林省(Masaf)が公開する統合版の生産規定、スペインは農業・漁業・食料省(MAPA)または州の所管機関・統制委員会が公開する生産規定、ポルトガルはブドウ・ワイン研究所(IVV)とドウロ・ポルトワイン協会(IVDP)が公開する生産規定・技術仕様書、オーストリアは連邦法令情報システム(RIS)のDAC法令と連邦農林・地域・水資源省(BMLUK)が公開する製品仕様書を使っています。ドイツは欧州委員会のeAmbrosiaに登録された製品仕様書(Technische Unterlage)を使っています。フランスの一部の産地も、eAmbrosiaに登録されたEU登録版の技術仕様書を使っています。これは改正案(PNO版)が混ざらない代わりに要約文書なので、最低糖度や品種の比率が記載されていないことがあり、その場合はその旨を書いています。アメリカのAVAは電子連邦規則集(eCFR)の27 CFR Part 9 が条文で、承認の根拠は制定時に連邦官報(Federal Register)に載った最終規則の前文にあります。1994年より前の最終規則は連邦官報のサイトに収録がないため、アルコール・タバコ税貿易局(TTB)が自ら公開しているPDFを使っています。