ロンバルディアの瓶内二次発酵の泡。格の段を「瓶の中で寝かせた月数」だけで決めているのが特徴で、18→24→30→60か月と伸びていく。
規定で認められている品種
生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。
黒ぶどう・共通
- ピノ・ノワール(ピノ・ネロ)ロゼは35%以上 / 原文表記: Pinot nero
白ぶどう
- シャルドネサテンは50%以上/ロゼは65%まで
- ピノ・ブラン(ピノ・ビアンコ)50%まで / 原文表記: Pinot bianco
- エルバマット10%まで / 原文表記: Erbamat。地場の白品種。当サイトに品種ページはまだありません
規定の要点
- 基本はシャルドネおよび/またはピノ・ネロ。ピノ・ビアンコを50%まで、エルバマットを10%まで加えられる
- サテン(Satèn)はシャルドネ50%以上+ピノ・ビアンコ50%までで、ピノ・ネロを使わないことで定義されている
- ロゼはピノ・ネロ35%以上、シャルドネは65%まで
- 収量は10t/ha、ぶどうからワインへの歩留まりは65%まで
- 収穫時の最低自然アルコール度数は9.5%vol(エルバマットのみ9%vol)
- 澱の上での熟成(affinamento sui lieviti)の最低期間は、基本18か月/ロゼ24か月/サテン24か月/ミッレジマート30か月/リゼルヴァ60か月
- ティラージュ(瓶詰めして二次発酵に入れる作業)は収穫翌年の2月1日から
この産地でわかったこと
フランチャコルタは、格の段を「瓶の中で寝かせた月数」だけで作っています。品種構成も収量も変えずに、18か月→24→30→60と時間だけを伸ばしていく。もうひとつ面白いのはサテンの定義が「入れないもの」で書かれていることです。シャルドネ50%以上とピノ・ビアンコ50%まで、という条文の結果としてピノ・ネロを使わない泡がサテンになります。何を入れるかではなく、何を入れないかで名前が決まる珍しい書き方です。
出典
生産規定イタリア農業・食料主権・森林省(Masaf)— Franciacorta DOCG 統合版生産規定
https://www.masaf.gov.it/flex/cm/pages/ServeBLOB.php/L/IT/IDPagina/21678DM 7 maggio 2024 の修正を反映した統合版。第2条 品種構成、第4条 収量・歩留まり・最低自然アルコール、第5条 澱の上での熟成期間(2026年10月6日に確認)「Franciacorta Satèn: Chardonnay minimo 50%; Pinot bianco fino ad un massimo del 50%」
規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。フランスのAOCについては、INAOが公開する生産規定に改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。イタリアは農業・食料主権・森林省(Masaf)が公開する統合版の生産規定、スペインは農業・漁業・食料省(MAPA)または州の所管機関・統制委員会が公開する生産規定、ポルトガルはブドウ・ワイン研究所(IVV)とドウロ・ポルトワイン協会(IVDP)が公開する生産規定・技術仕様書、オーストリアは連邦法令情報システム(RIS)のDAC法令と連邦農林・地域・水資源省(BMLUK)が公開する製品仕様書を使っています。ドイツは欧州委員会のeAmbrosiaに登録された製品仕様書(Technische Unterlage)を使っています。アメリカのAVAは電子連邦規則集(eCFR)の27 CFR Part 9 が条文で、承認の根拠は制定時に連邦官報(Federal Register)に載った最終規則の前文にあります。1994年より前の最終規則は連邦官報のサイトに収録がないため、アルコール・タバコ税貿易局(TTB)が自ら公開しているPDFを使っています。