エルミタージュの丘を取り囲む、北ローヌで最も面積の広いAOC。品種の枠組みはエルミタージュと同じ(赤はシラー85%以上、白はマルサンヌとルーサンヌ)だが、収量は45hl/haと緩く、植密度の下限も4,000本/haと7産地でいちばん低い。平野部を含む産地の性格が数字に出ている。
規定で認められている品種
生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。
黒ぶどう・共通
- シラー85%以上 / 原文表記: Syrah N(cépage principal)
白ぶどう
規定の要点
- 赤はシラーがアッサンブラージュの85%以上(エルミタージュと同率)
- 白はマルサンヌとルーサンヌ
- 収量は赤白とも45hl/ha(上限50hl/ha)。ただし畝間2.50〜2.75mの区画は40hl/haという例外がある
- 最低自然アルコール度数は赤白とも10.5%。補糖後の上限は13%
- 植密度は4,000本/ha以上で、北ローヌ7産地のなかで最も緩い
- 赤はマロラクティック発酵の完了が出荷の条件
- プラスチックマルチの使用禁止、連続式圧搾機の使用禁止
この産地でわかったこと
エルミタージュと品種の規定は同じなのに、収量が40→45hl/ha、植密度の下限が6,000→4,000本/haと緩みます。同じ品種・同じ比率でも、制度が想定している畑の姿がまるで違うことが、数値だけで読み取れます。
出典
生産規定INAO(フランス国立原産地・品質研究所)
https://extranet.inao.gouv.fr/fichier/PNO2024AOPCrozesHermitage.pdfAOC「Crozes-Hermitage」生産規定(PNO2024版)第I章 V項・VIII項・IX項「la proportion du cépage syrah N est supérieure ou égale à 85 % de l'assemblage」
規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。なおINAOが公開する生産規定には、改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。