サン・テミリオン(Saint-Émilion)はフランスのAOC。規定に6品種が列挙されている。比率が決まっているのはプティ・ヴェルド(10%以下)など1品種。当サイトは一次資料1件から引いている。
ボルドー右岸のAOCで、赤の静止ワインのみ。主要品種5種(メルロー、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、カルメネール、コット)に個別の比率下限はなく、補助のプティ・ヴェルドだけが10%以下と定められている。
規定で認められている品種
生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。
黒ぶどう・共通
- メルロー規定上の比率下限・上限はない
- カベルネ・フラン規定上の比率下限・上限はない
- カベルネ・ソーヴィニヨン
- カルメネール
- マルベック(コット)原文表記: cot N (ou malbec)
- プティ・ヴェルド10%以下 / 唯一の補助品種
規定の要点
- 認められるのは赤の静止ワインのみ(白・ロゼは対象外)
- 補助品種プティ・ヴェルドは作付面積の10%以下。主要品種5種には個別の比率規定がない
- 基本収量53hl/ha(上限65hl/ha)、最低自然アルコール度数11%
- 最低熟成は収穫翌年3月31日まで、消費者向け出荷は同年4月15日以降
この産地でわかったこと
主要品種5種に個別の比率下限がありません。決まっているのは補助のプティ・ヴェルドが10%以下ということだけ。ボルドーと同じく、「何を混ぜてはいけないか」だけを書く規定です。そのかわり熟成と出荷の日付(翌年3月31日まで熟成、4月15日以降に出荷)が細かく決まっています。
出典
生産規定フランス農業・食料主権省 BO-AGRI(官報)
https://info.agriculture.gouv.fr/boagri/document_administratif-2208c553-2ecb-4616-8577-5b7408762f09/telechargementAOC「Saint-Émilion」生産規定(統合版)。2023年7月27日のarrêtéでホモロゲーション、2023年8月9日JORF掲載。第I章 V項・VII項・VIII項・IX項「cépages principaux : cabernet franc N, cabernet-sauvignon N, carmenère N, cot N (ou malbec), merlot N」
規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。フランスのAOCについては、INAOが公開する生産規定に改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。イタリアは農業・食料主権・森林省(Masaf)が公開する統合版の生産規定、スペインは農業・漁業・食料省(MAPA)または州の所管機関・統制委員会が公開する生産規定、ポルトガルはブドウ・ワイン研究所(IVV)とドウロ・ポルトワイン協会(IVDP)が公開する生産規定・技術仕様書、オーストリアは連邦法令情報システム(RIS)のDAC法令と連邦農林・地域・水資源省(BMLUK)が公開する製品仕様書を使っています。ドイツは欧州委員会のeAmbrosiaに登録された製品仕様書(Technische Unterlage)を使っています。フランスの一部の産地も、eAmbrosiaに登録されたEU登録版の技術仕様書を使っています。これは改正案(PNO版)が混ざらない代わりに要約文書なので、最低糖度や品種の比率が記載されていないことがあり、その場合はその旨を書いています。アメリカのAVAは電子連邦規則集(eCFR)の27 CFR Part 9 が条文で、承認の根拠は制定時に連邦官報(Federal Register)に載った最終規則の前文にあります。1994年より前の最終規則は連邦官報のサイトに収録がないため、アルコール・タバコ税貿易局(TTB)が自ら公開しているPDFを使っています。