ドウロと同じ畑・同じ収量から造る酒精強化ワイン。違うのは発酵を途中で止めるかどうかだけ。77%volのブランデーを加えて糖を残す。
規定で認められている品種
生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。
黒ぶどう・共通
- トゥリガ・ナシオナル原文表記: Touriga Nacional。当サイトに品種ページはまだありません
- トゥリガ・フランカ原文表記: Touriga Franca
- テンプラニーリョ(ティンタ・ロリス)原文表記: Tinta Roriz
- ティント・カン原文表記: Tinto Cão
- ティンタ・バローカ原文表記: Tinta Barroca
- ティンタ・フランシスカ原文表記: Tinta Francisca
- ソウソン原文表記: Sousão
- ティンタ・アマレーラ原文表記: Tinta Amarela
白ぶどう
- ゴウヴェイオ原文表記: Gouveio
- マルヴァジア・フィナ原文表記: Malvasia Fina
- ラビガト原文表記: Rabigato
- ヴィオジーニョ原文表記: Viosinho
規定の要点
- 発酵が進んで残糖が狙いの甘さになった時点で、アグアルデンテ(ぶどう由来のブランデー)を加えて発酵を止める。アグアルデンテの度数は20℃で77.0±0.5%vol
- 加えてよい量は、毎年の収穫告示(comunicado de vindima)で決まる
- 消費時の実効アルコール度数は19〜22%vol(白のレヴェ・セコだけは最低16.5%vol)
- 収量は赤とロゼ55hl/ha、白65hl/haで、ドウロとまったく同じ
- コリェイタ(Colheita)は木樽で最低7年
- ルビー、トーニー、年数表示トーニー、LBV、ヴィンテージの最低熟成年数は、規定書本体ではなく Regulamento n.º 242/2010 に委ねられている
この産地でわかったこと
ポルトとドウロは、同じ畑から穫れます。規定書の収量はどちらも赤・ロゼ55hl/ha、白65hl/haでまったく同じ。違うのは発酵を途中で止めるかどうかだけです。77.0±0.5%volのアグアルデンテを加えて糖を残したまま19〜22%volまで上げたものがポルト、止めずに最後まで発酵させたものがドウロ。ひとつの畑から、まったく別のカテゴリーの酒が2つ出てくるという構造になっています。アルコールの幅はヘレス(シェリー)のオロロソ(17〜22%vol)と重なる位置にあります。
出典
生産規定ポルトガル ドウロ・ポルトワイン協会(IVDP)— DO Porto 技術仕様書(PDO-PT-A1540)
https://www.ivdp.pt/media/pnwe55km/pdo-pt-a1540-porto.pdf2011年12月23日付の Ficheiro Técnico。酒精強化の方法とアグアルデンテの度数、実効アルコール度数、収量、コリェイタの熟成(2026年10月6日に確認)「os vinhos têm de apresentar um título alcoométrico volúmico adquirido compreendido entre 19 % vol. e 22 % vol., com excepção do vinho do Porto branco leve seco que pode ter, no mínimo, 16,5 % vol.」
規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。フランスのAOCについては、INAOが公開する生産規定に改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。イタリアは農業・食料主権・森林省(Masaf)が公開する統合版の生産規定、スペインは農業・漁業・食料省(MAPA)または州の所管機関・統制委員会が公開する生産規定、ポルトガルはブドウ・ワイン研究所(IVV)とドウロ・ポルトワイン協会(IVDP)が公開する生産規定・技術仕様書、オーストリアは連邦法令情報システム(RIS)のDAC法令と連邦農林・地域・水資源省(BMLUK)が公開する製品仕様書を使っています。ドイツは欧州委員会のeAmbrosiaに登録された製品仕様書(Technische Unterlage)を使っています。アメリカのAVAは電子連邦規則集(eCFR)の27 CFR Part 9 が条文で、承認の根拠は制定時に連邦官報(Federal Register)に載った最終規則の前文にあります。1994年より前の最終規則は連邦官報のサイトに収録がないため、アルコール・タバコ税貿易局(TTB)が自ら公開しているPDFを使っています。