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ポルトガル / DOP

マデイレンセ

Madeirense

マデイレンセ(Madeirense)はポルトガルのDOP。規定に0品種が列挙されている。当サイトは一次資料1件から引いている。

マデイラ島とポルト・サント島のスティルワインだけのDOP。酒精強化のマデイラとは別の呼称。玄武岩質で低pHの土壌が高い酸をもたらす、と規定が因果を明記している。

規定で認められている品種

生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。

許可品種29件の個別の品種名は取得できていません。件数と「比率規定がないこと」は2回読んで一致を確認していますが、品種名のリストは1回しか読んでおらず、突き合わせが済んでいないため載せていません。標高の規定も生産規定に記載がありません(2回確認)。樹齢の規定もありません。

規定の要点

  • 対象はワイン(スティル)だけ。リキュールワインは含まれない
  • マデイラ島とポルト・サント島(マデイラ自治州の全域)
  • 許可品種は29品種。比率の規定、最低%、主要品種の指定はいっさいない
  • 土壌は主に玄武岩起源で低pH。これが高い酸度の果汁とワインをもたらすと規定が明記
  • 生育期を通して日較差が小さく、成熟期の気温は通常穏やか
  • 斜面の傾斜に逆らって作られた段々畑を「ポイオス(poios)」と呼ぶ
  • 収量上限は赤90 hl/ha、白・ロゼ100 hl/ha(果汁ベース)
  • 最低アルコール度数(実際)は白・ロゼ10.5%以上、赤11.5%以上
  • 潜在アルコール度数は色で分けず一律10%
  • 赤は6か月以上の熟成を経てからしか「販売(comercializados)」できない。原則として木製、樽を用いる。白・ロゼには規定なし
  • 伝統的表示はスーペリオール、レゼルヴァ・ヴェーリャ(グランデ・レゼルヴァ)、レゼルヴァ、ガラフェイラ、エスコーリャ、コリェイタ・セレシオナーダ
  • 販売前にラベルの承認を受けなければならない
  • 仕立てについては「最もよく使われているのはラターダ(ペルゴラ)とエスパルデイラである」と書かれているだけで、義務規定ではない

この産地でわかったこと

同じ名前の付かない、同じ島の2つの呼称です。マデイラは酒精強化ワイン、マデイレンセはスティルワイン。島の名前を分け合いながら、制度としては別のDOPになっています。収量が赤90/白100 hl/haというのは、当サイトのポルトガルのDOPで最も緩い数字です(エンコスタス・ダイレのメディエヴァル・デ・オウレン40 hl/haの2.5倍)。規定の書き方で面白いのは2点。ひとつは土壌と酸の因果を明記していること。「玄武岩起源で低pHの土壌が、高い酸度の果汁とワインをもたらす」と規定が言い切っている。もうひとつは仕立てが義務ではなく「よく使われている」という記述になっていることです。アレンケールやトラズ・オス・モンテスが「〜でなければならない」と書くのに対して、マデイレンセは「最もよく使われているのは〜である」。同じ項目でも、産地によって義務と記述が入れ替わります。熟成の起点も「瓶詰め」ではなく「販売」なのが当サイトで唯一です。

出典

生産規定ポルトガル ブドウ・ワイン研究所(IVV)— DO Madeirense 生産規定
https://www.ivv.gov.pt/wp-content/uploads/2026/02/DO_Madeirense.pdfセクション1(カテゴリー)、2(最低アルコール度数)、3(伝統的表示)、4(潜在・収量・熟成)、5(地理)、6(品種)、7(土壌と酸の因果・仕立ての記述)、8(ラベル承認)(2026年10月6日に確認)「Os solos predominantemente de origem basáltica com pH baixo estão na origem de mostos e vinhos com elevada acidez」

規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。フランスのAOCについては、INAOが公開する生産規定に改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。イタリアは農業・食料主権・森林省(Masaf)が公開する統合版の生産規定、スペインは農業・漁業・食料省(MAPA)または州の所管機関・統制委員会が公開する生産規定、ポルトガルはブドウ・ワイン研究所(IVV)とドウロ・ポルトワイン協会(IVDP)が公開する生産規定・技術仕様書、オーストリアは連邦法令情報システム(RIS)のDAC法令と連邦農林・地域・水資源省(BMLUK)が公開する製品仕様書を使っています。ドイツは欧州委員会のeAmbrosiaに登録された製品仕様書(Technische Unterlage)を使っています。フランスの一部の産地も、eAmbrosiaに登録されたEU登録版の技術仕様書を使っています。これは改正案(PNO版)が混ざらない代わりに要約文書なので、最低糖度や品種の比率が記載されていないことがあり、その場合はその旨を書いています。アメリカのAVAは電子連邦規則集(eCFR)の27 CFR Part 9 が条文で、承認の根拠は制定時に連邦官報(Federal Register)に載った最終規則の前文にあります。1994年より前の最終規則は連邦官報のサイトに収録がないため、アルコール・タバコ税貿易局(TTB)が自ら公開しているPDFを使っています。