北ローヌ最北の赤だけのAOC。黒ぶどうのシラーに白ぶどうのヴィオニエを20%まで混植できるという、世界的にも珍しい規定を持つ。白ワイン用の品種を赤に混ぜるのではなく、同じ畑に植えて同じタンクで発酵させることが制度の前提になっている。
規定で認められている品種
生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。
黒ぶどう・共通
- シラー80%以上 / 原文表記: Syrah N(cépage principal)
白ぶどう
- ヴィオニエ20%まで / 原文表記: Viognier B(cépage accessoire)。赤に混植・混醸する
規定の要点
- 白はつくれない。コート・ロティは赤のみのAOC
- ヴィオニエは「株数の20%まで」という混植の上限と、「シラーが80%以上」というアッサンブラージュの下限の、二重の書き方で担保されている
- 手摘みが義務。房のまま(grappes entières)醸造所に運び入れる
- 収量40hl/ha(上限46hl/ha)。最低自然アルコール度数10.5%
- マロラクティック発酵が義務で、瓶詰め時のリンゴ酸は0.4g/L以下
- 植密度は6,000本/ha以上(1株あたり1.70㎡以下)。剪定は1株10芽まで
この産地でわかったこと
「シラーにヴィオニエを混ぜる」という言い方をよく見かけますが、規定の側は混ぜることを認めているのではなく、一緒に植わっていることを許しているという書き方です。品種が制度に縛られるのではなく、制度が2品種の同居を保証している、数少ない例といえます。
出典
生産規定INAO(フランス国立原産地・品質研究所)
https://extranet.inao.gouv.fr/fichier/PNO2023AOPCoteRotie.pdfAOC「Côte-Rôtie」生産規定(PNO2023版)第I章 V項・VIII項・IX項「dans la limite d'une proportion de 20 % des pieds」
規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。なおINAOが公開する生産規定には、改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。