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イタリア / DOC

ランブルスコ・ディ・ソルバーラ

Lambrusco di Sorbara DOC

エミリアの発泡性のDOC。黒ぶどうから造る「ビアンコ」がスプマンテにだけ認められている。熟成の義務も出荷解禁日もない。

規定で認められている品種

生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。

第2条の品種の%は、原文のまま載せると合計の読み方が合いません(ソルバーラ60%以上+サラミーノ40%まで+その他15%まで)。3回読み直して同じ文でしたので抽出の誤りではありませんが、「その他15%」が40%の枠の内側なのか外側なのかは条文からは読み取れません。上の表記は原文のままです。

黒ぶどう・共通

  • ランブルスコ・ディ・ソルバーラ60%以上 / 原文表記: Lambrusco di Sorbara。当サイトに品種ページはまだありません
  • ランブルスコ・サラミーノ40%まで / 原文表記: Lambrusco Salamino
  • その他のランブルスコ各種単独または合計で15%まで / 原文表記: altri Lambruschi

規定の要点

  • タイプは5つ。ロッソ・スプマンテ/ロザート・スプマンテ/ビアンコ・スプマンテ/ロッソ・フリッツァンテ/ロザート・フリッツァンテ。リゼルヴァもスペリオーレもクラッシコもパッシートもない
  • 品種は規定書の原文で「ランブルスコ・ディ・ソルバーラ:最低60%、ランブルスコ・サラミーノ:最大40%、その他のランブルスコは単独または合計で最大15%まで」と書かれている
  • 収量はスプマンテもフリッツァンテも18t/ha。歩留まりは全タイプ70%
  • 収穫時の最低自然アルコール度数は全タイプ9.50%vol
  • 熟成の義務も出荷解禁日もない
  • 二次発酵はモデナ県の中で行うこと。瓶内二次発酵の場合は「メトド・トラディツィオナーレ」「メトド・クラッシコ」などの表示が認められる
  • 消費時の総アルコールはスプマンテ11.00%vol、フリッツァンテ10.50%vol。無還元エキスはロッソだけ18.0g/Lで、ロザートとビアンコは16.0g/L。総酸は全タイプ6.0g/L以上
  • ロザート・スプマンテの味わいは「ドサージュ・ゼロから甘口まで」と規定されている

この産地でわかったこと

黒ぶどうから造る「ビアンコ」が、スプマンテにだけ認められています。フリッツァンテにビアンコはありません。ランブルスコ・ディ・ソルバーラは果皮の色素が薄く白仕立てが成立する品種で、その特性が「泡だけ白でよい」という非対称な条文になっています。もうひとつ、無還元エキスだけが色で分かれ(赤18.0/ロゼ・白16.0g/L)、アルコールは泡の強さで分かれる(スプマンテ11.00/フリッツァンテ10.50%vol)。色とエキス、泡とアルコールという2本の軸が別々に走っています。そして熟成義務も出荷解禁日もなく、ロゼの味わいは「ドサージュ・ゼロから甘口まで」と全帯域が許されている。徹底して造り手の自由度を残した規定です。

出典

生産規定イタリア農業・食料主権・森林省(Masaf)— Lambrusco di Sorbara DOP 統合版生産規定
https://www.masaf.gov.it/flex/cm/pages/ServeBLOB.php/L/IT/IDPagina/22197DM 5 novembre 2024 の統合版。第1条 タイプ、第2条 品種構成、第4条 収量と歩留まり、第5条 二次発酵、第6条 消費時の分析値(2026年10月6日に確認)「Lambrusco di Sorbara: minimo 60%, Lambrusco Salamino: massimo 40%; altri Lambruschi, da soli o congiuntamente fino a un massimo del 15%.」

規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。フランスのAOCについては、INAOが公開する生産規定に改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。イタリアは農業・食料主権・森林省(Masaf)が公開する統合版の生産規定、スペインは農業・漁業・食料省(MAPA)または州の所管機関・統制委員会が公開する生産規定、ポルトガルはブドウ・ワイン研究所(IVV)とドウロ・ポルトワイン協会(IVDP)が公開する生産規定・技術仕様書、オーストリアは連邦法令情報システム(RIS)のDAC法令と連邦農林・地域・水資源省(BMLUK)が公開する製品仕様書を使っています。ドイツは欧州委員会のeAmbrosiaに登録された製品仕様書(Technische Unterlage)を使っています。アメリカのAVAは電子連邦規則集(eCFR)の27 CFR Part 9 が条文で、承認の根拠は制定時に連邦官報(Federal Register)に載った最終規則の前文にあります。1994年より前の最終規則は連邦官報のサイトに収録がないため、アルコール・タバコ税貿易局(TTB)が自ら公開しているPDFを使っています。