トスカーナの白のDOCG。白なのにリゼルヴァに瓶内3か月の熟成を義務づけている。収量もha当たりと1株当たりの二本立て。
規定で認められている品種
生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。
黒ぶどう・共通
- その他の非アロマ白ぶどう最大15% / トスカーナ州で栽培に適したものに限る
白ぶどう
- ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ85%以上 / 原文表記: Vernaccia di San Gimignano。当サイトに品種ページはまだありません
規定の要点
- タイプは基本型と「リゼルヴァ」の2つだけ。スペリオーレもクラッシコもパッシートもない
- 品種はヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ85%以上。補助は非アロマティックな白品種に限って15%まで
- 収量は9t/ha、かつ1株あたり3.0kgの二本立て
- 歩留まりは70%
- 収穫時の最低自然アルコール度数は基本10.50%vol、リゼルヴァ12.00%vol
- リゼルヴァは収穫翌年1月1日から11か月以上の熟成、さらに出荷前に瓶内で3か月
- 消費時の総アルコールは基本11.50%vol、リゼルヴァ12.50%vol。無還元エキスはどちらも16.0g/L
この産地でわかったこと
白ワインなのに、リゼルヴァに瓶内3か月の熟成を義務づけています。イタリアの白では珍しい規定です。しかも11か月の起算日が「収穫翌年1月1日」に固定されているので、収穫がいつでも解禁の時期がそろい、実質的に翌年12月ごろがいちばん早い出荷になります。もうひとつ、収量がha当たり9tと1株あたり3.0kgの二本立て。これはモレッリーノ・ディ・スカンサーノの「1株3kg以下」と同じ発想で、密植して1株を軽く搾ることで総量を稼ぐ抜け道を塞ぐ書き方です。補助品種を「非アロマティックな白品種」に限っているのも、香りを別の品種で作ることを明示的に排除しています。
出典
生産規定イタリア農業・食料主権・森林省(Masaf)— Vernaccia di San Gimignano DOP 統合版生産規定
https://www.masaf.gov.it/flex/cm/pages/ServeBLOB.php/L/IT/IDPagina/22157DM 15 ottobre 2024 の統合版。第2条 品種構成、第4条 収量と株あたり収量、第5条 リゼルヴァの熟成、第6条 消費時の分析値(2026年10月6日に確認)「Il vino a denominazione di origine controllata e garantita "Vernaccia di San Gimignano" nella tipologia con menzione "riserva" deve essere sottoposto ad un periodo di affinamento di almeno 11 mesi a decorrere dal 1° gennaio dell'anno successivo a quello di produzione delle uve.」
規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。フランスのAOCについては、INAOが公開する生産規定に改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。イタリアは農業・食料主権・森林省(Masaf)が公開する統合版の生産規定、スペインは農業・漁業・食料省(MAPA)または州の所管機関・統制委員会が公開する生産規定、ポルトガルはブドウ・ワイン研究所(IVV)とドウロ・ポルトワイン協会(IVDP)が公開する生産規定・技術仕様書、オーストリアは連邦法令情報システム(RIS)のDAC法令と連邦農林・地域・水資源省(BMLUK)が公開する製品仕様書を使っています。ドイツは欧州委員会のeAmbrosiaに登録された製品仕様書(Technische Unterlage)を使っています。アメリカのAVAは電子連邦規則集(eCFR)の27 CFR Part 9 が条文で、承認の根拠は制定時に連邦官報(Federal Register)に載った最終規則の前文にあります。1994年より前の最終規則は連邦官報のサイトに収録がないため、アルコール・タバコ税貿易局(TTB)が自ら公開しているPDFを使っています。