ピレネー山麓の白のAOC。甘口(ジュランソン)と辛口(ジュランソン・セック)があり、品種の規定は甘口も辛口も同じ。糖を上げる手段は貴腐ではなく、樹につけたまま乾かす(passerillage sur souche)ことが前提になっている。
規定で認められている品種
生産規定に列挙されている品種です。当サイトに解説ページがあるものはリンクしています。
白ぶどう
- プティ・マンサングロ・マンサンとの合計で50%超 / 原文表記: Petit Manseng B(cépage principal)
- グロ・マンサンプティ・マンサンとの合計で50%超 / 原文表記: Gros Manseng B(cépage principal)
- クルブー原文表記: Courbu B(cépage accessoire)。下限の規定はない
- プティ・クルブー原文表記: Petit Courbu B(cépage accessoire)
- カマラレ・ド・ラスーブ原文表記: Camaralet de Lasseube B(cépage accessoire)
- ローゼ原文表記: Lauzet B(cépage accessoire)
規定の要点
- 主要品種(プティ・マンサン+グロ・マンサン)が作付けの50%超。この品種規定は甘口・辛口で共通
- ヴァンダンジュ・タルディヴだけはプティ・マンサンとグロ・マンサンの2品種に限られる
- 甘口:糖度230g/L以上(プティ・マンサンは247g/L)、最低自然アルコール度数14%、残糖40g/L超、収量40hl/ha
- 辛口(sec):糖度187g/L以上、11.5%、残糖4g/L以下、収量60hl/ha
- ヴァンダンジュ・タルディヴ:糖度281g/L以上、17%、残糖55g/L超、収量40hl/ha
- 手摘みが義務。辛口を除き、選果を複数回に分ける(tries successives)ことが義務
- 樹から外しての乾燥(passerillage hors souche)は原則禁止
この産地でわかったこと
規定には「貴腐(pourriture noble)」という語が一度も出てきません。出てくるのは「灰色かび(pourriture grise)への耐性」と「過熟(surmaturité)への適性」だけです。同じ南西フランスの甘口でも、モンバジヤックが規定に貴腐を書いているのと正反対で、ジュランソンの甘さは樹の上で干してつくられます。
出典
生産規定フランス農業省 BO Agri(官報)
https://info.agriculture.gouv.fr/boagri/document_administratif-d645c8b2-51ab-4b49-838c-4339610be9ac/telechargementAOC「Jurançon」生産規定(2025年5月26日アレテで確定、BO agri n°24 / 2025年6月12日)第I章 V項・VII項・VIII項「Le passerillage hors souche est interdit sauf s'il est réalisé au cœur de la parcelle.」
生産規定INAO(フランス国立原産地・品質研究所)
https://extranet.inao.gouv.fr/fichier/PNOCDCAOCJURANCON.pdf同AOC生産規定のPNO版。品種構成・比率の突き合わせに使用「Ils présentent une bonne résistance à la pourriture grise et une forte aptitude à la surmaturité.」
規定は改正されます。掲載しているのは各出典を確認した時点の内容です。実際の商品がその規定に沿っているかは、生産者の表示をご確認ください。なおINAOが公開する生産規定には、改正案(PNO版)と官報で確定した版があります。PNO版は旧い数値に取り消し線を引いて新しい数値を併記する形式のため、当サイトは新しい数値を採用し、確定版で突き合わせられなかったものはその旨を書いています。